外国人職員も働きやすさを実感!
分け隔てなく産休・育休も取れる環境です
特別養護老人ホーム いなほの里
介護士:チャン・ティ・リエンさん
ベトナムから来日して特別養護老人ホーム(以下、特養)で働いているリエンさん。白岡白寿会で初の外国人介護職員で、現在産休中でもあります。以前の職場では日本人と同じ扱いを受けられずつらい思いをしたそうですが、リエンさんも驚いた白岡白寿会の働きやすさについてご紹介します。
ここでは外国人も分け隔てなく働ける
リエンさんはいつ日本に来日したのですか。
2016年の5月です。来日した時は日本語能力試験でN2(上級レベル)に合格していたのですが、日本人だけの環境には慣れていなかったのでとっさに言葉が出てこず、ほとんど喋れませんでした。現在はN1で、最も高いレベルです。
どのように慣れていったのですか。
仕事の中で利用者様と話しながら慣れていきました。当時働いていた施設では若い職員も多く、若い人の日本語を理解するのは難しくて輪に入れなかったのです。
白岡白寿会に入職したのはいつだったのですか。
2020年9月に前の施設から転職しました。初めての外国人の介護職員だと聞いていたので、最初は少し心配だったのですが、職場の近くに家族もいるので頑張ってみようと思いました。
入ってみていかがですか。
ここはすごくいい職場です。職員さんも働く環境も前のところと比べて全然違います。
以前はどんなところで働いていたのですか。
介護老人保健施設(以下、老健)の施設で働いていました。そこでは、私は外国人だからという理由でやらせてもらえない仕事が多く、介護施設には感染対策委員会や事故防止委員会などの委員会がどの施設にもあるのですが、委員会に参加することもできませんでした。パソコンのパスワードやIDももらえず、簡単な介護の作業しかやらせてもらえなかったのです。
それは嫌な思いをしましたね。白岡白寿会で働こうと思った理由を教えてください。
結婚したこともあり、埼玉で働くことは決めていました。ここ以外の施設の面接も受けたのですが、理事長と面接をして絶対ここで働きたいと思いました。
面接ではどんなお話をしたのですか。
面接では理事長が施設のことや設備についてたくさん説明してくれました。他の施設では、ずっと私のことだけ聞かれて、こちらから質問をしても簡単にしか答えてくれなかったのです。なので、もしほかの施設が受かっても、ここにしようと決めていました。
特養の利用者様は本当の家族みたい
では、特養でのお仕事の内容や、やりがいについても教えてください。
以前いたのは老健だったので、特養で働くのは初めてでした。介護の用語や方法は変わらないのですが、利用者様の滞在期間が短い老健に対して、特養は利用者様が長期滞在していて、「本当のおじいちゃんおばあちゃんみたい、家族みたいだな」と感じます。仕事で接しているのではなく、一緒に暮らしている感じで。利用者様のご家族のことなど、いろいろなお話を一緒にします。
利用者様にとっては最期まで住む場所のようなところなので、最期まで元気で楽に暮らすことができたらいいなと思いながら働いています。
お看取りもあるのですよね。
はい。お看取りになった方には最期までできるだけそばにいるようにしています。孤独に亡くなってしまうと悲しいので。
利用者様との印象的なエピソードはありますか。
初めて職場に入った時、「私は外国人です」と自己紹介をしたら「へえ、遠いところから来たね、ありがとう」とみんな言ってくれたのがうれしかったです。私の名前がわからなくても「ベトナム人の方」という感じですぐに覚えてくれて「ありがとうね、お姉さん」と言ってくれるのです。
働きやすいと感じる、その理由
一緒に働く職員の方たちの印象はどうでしたか。
みんなすごく手伝ってくれます。最初の頃は覚えることもたくさんあったのですが、急かしたりせず「最初は利用者様のことをよく見て話して、いい関係を作ってください」と言ってくださいました。それぞれの利用者様のお名前はもちろんのこと、お話する中でどのような性格で何が好きかなどをしっかり把握してから、仕事の内容をていねいにいろいろ教えてくれたのです。
その後、少し慣れてきてからは自分で仕事を進めて、流れをつかんでいったのですが、それでもみんなも見てくれて「こうしたほうがいいよ」と教えてくれるので、とても安心して働けます。また、1日の終わりに「ここはもう少し頑張ってください」などとノートに書いて評価をしてくれるので、自分のできていないところもわかります。
そうなのですね。職員さんに相談しやすかったり、働きやすい雰囲気はありますか。
はい。働きやすいです。あとは、ここではインカムを使えるのが便利です。インカムのボタンを押して話すことができると、現場から離れなくても済むのですよ。例えば「何かを持ってきてください、急いでください」とインカムでお願いすると、すぐに持ってきてくれます。前の職場はインカムがなかったので、何かあったらその場を離れて誰かを探しに行かなければなりませんでした。例えば誰かが転倒したとしても、その場を離れて職員さんを探しに行かないといけない。
それは不安になりますね。
でもいなほの里にはインカムがあるので、「ちょっと手伝いに来てください」と言ったらすぐ手伝いに来てくれて、便利だしすごいなと思って働いています。
大変だったことはありますか。
やはり日本語に苦労しました。いまも難しいなと感じています。みんなが何を話しているのか理解できなかったり、逆に私が日本語で的外れなことを言ってしまったりしたこともあります。日本語で言われたことがすぐにわからなくて頼まれたことに応えられない、などいまだに困ってしまうこともあります。
現在は育休中。「でも相談するときは怖かった」
リエンさんは今、育休中とのことですね。いろいろ相談しやすい環境とはいえ、妊娠して産休や育休を取ることを相談する時はどんな気持ちでしたか。
「入職したばかりなのにどうしよう…」と、すごく怖かったです。本当はもっと仕事を頑張ってから妊娠しようと考えていたのですが、思ったよりも早くこんなことになってしまって。前の職場のように、外国人だからと不当に扱われたらどうしようという不安もありました。
最初はどなたに相談したんですか。
施設長です。女性の方で事情をわかってくれたので、ネガティブなことは一切言われませんでした。むしろ「大丈夫? 夜勤はやめておきましょうか」と心配してくれたし、ほかの職員の方たちもおめでとうと言ってくださったのですごく安心しました。
しっかり産休、育休が取れる環境は安心しますよね。お休みといえば、Wハッピーホリデー(※)についても教えていただけますか。
初めてこの制度を知った時は本当にびっくりしました。以前の職場ではそんなこと考えられなかったです。すごくいいですよね。
どんなことに使いましたか。
これまで2回あったのですが、両方とも妊娠してあまり体調がよくない時に使えたので、とても助かりました。長い期間休めて、体のためにもリフレッシュもできたと感じています。
育休が明けて職場に復帰したら、今後はそのお休みをどんなことに使いたいと考えていますか。
最後にベトナムに帰ったのは2018年で、結構時間が経っているので、ベトナムに遊びに行きたい。そして両親や親戚に赤ちゃんを見せたいです。
早くコロナが終息してベトナムに行かれるといいですね。産休、育休前は普段の休日はどのように過ごしていましたか。
夫とよく大宮までお寿司を食べに行っていました。お寿司が大好きなんです。白岡に住んでいるのですが、大宮まですぐに行かれてとても便利です。家の近くには郵便局も銀行もあるし、大型量販店も近くにあっていいところですよ。
ベトナムの元同僚にびっくりされることとは?
では、あらためて白岡白寿会の魅力はどんなところにあると思いますか。
働きやすさだと思います。さきほど言ったことと重なりますが、外国人だからといって不当な扱いを受けたりすることもないですし、日本人の他の職員と同じように働いて、産休や育休が取れるのは、本当によいです。Wハッピーホリデーのことも含めて、ベトナムの友達や元同僚に白岡白寿会のことを話すと、みんなびっくりするんですよ。
最後に、今後リエンさんはどんな人になりたいか教えてください。
育休が明けたら職場に復帰して、仕事と勉強をもっとたくさんしたいです。私はベトナムの看護師資格は持っているのですが、国家試験を受けて日本の看護師資格も取るのが目標です。この前は医療通訳試験で2級に合格しました。まだベトナムに帰ることは考えていないので、喀痰吸引など医療的なケアの資格も取って仕事に活かしたいと考えています。
- ※Wハッピーホリデー/リフレッシュ休暇
Wハッピーホリデーは、職員全員が有給休暇と公休を連続で取得できる制度。
リフレッシュ休暇は7日間以上の連続休暇(原則義務)。これにより1週間以上の長期休暇が年に2回取得できるうえに、連休を取った職員には2万円も支給される。(リフレッシュ休暇は週の労働時間に応じて付与。7日間は週40時間勤務する通常の正規職員に限る)
スタッフインタビュー
初めての訪問看護から一人前に成長。利用者さまに頼られる喜び。
いなほの訪問看護ステーション
看護師:木下さん
働きながら医療的ケアが身につく、多様性を受け入れてくれる職場
いなほの看護小規模多機能
介護士:飯田さん
働きやすさにひかれて入職。スキルアップにも最適の職場です。
特別養護老人ホームいなほの里
介護士:松本さん
利用者様の生活そのものに関われるのが作業療法士の醍醐味
いなほの訪問介護ステーション
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訪問看護師:桑山さん